テクノロジーがより身近になるメディアを。
「パーパス」ってなんだろう?
「ミッション」や「経営理念」と似ているけど、ちょっと違う。
企業と社会のつながりが欠かせない今、
ビジネスシーンで“存在意義”と訳されるこの言葉が、
多くの企業に求められている。
《一人ひとりの可能性と向き合い、未来が見える世界をつくる。》
これは、マイナビが掲げたパーパスとともに歩く、
社員一人ひとりの物語。
「意欲的な当事者であれ」
マイナビが運営するビジネス情報メディア「TECH+(テックプラス)」で、BtoBマーケティング支援を行う田宮大樹は、これを自身の哲学と定めている。
主体的な姿勢が仕事の成果につながると考える田宮は、自分と似たような人々の挑戦を後押しすることがみずからのパーパスだと語る。TECH+は、そんなつぎの一歩を踏み出したい人々に向けてテクノロジーに関する情報をわかりやすく伝え、最良な選択のサポート役になることを目指すメディアだ。
サービスとともに成長し、挑戦を続ける田宮に、その胸の内を聞いた。
高校生時代からの軸となる「主体性」。
2017年に新卒でマイナビに入社した田宮。就職先を探すにあたり一番の軸としたのは、業界や職種ではなく「主体的に働けるか」だったという。
「当時は全員が総合職として管理職を目指すような企業で働きたいと考えていて、そうした観点からマイナビに惹かれました。私の仕事に対する価値観は、高校のときの教育方針までさかのぼります。『連帯感を深めよう。意欲的であれ。当事者として世に立とう』、この3つが核であり、みずから仕事をつくって働きたいという想いにつながっています」
田宮は冷静な表情で、自身を「競争意識が高く、承認欲求が強い」と分析する。
入社後は、「マイナビニュース」などを扱うニュースメディア事業部(現・コンテンツメディア事業本部)のBtoB営業部門に配属された。営業として、数値目標をもって働くことにやりがいを感じつつも、次第にある葛藤が生まれていったという。
「当時のマイナビは足で稼ぐようなスタイルが主流で、クライアントへはBtoBマーケティングの商材をご提案しているにもかかわらず、自社のBtoBマーケティングはまだまだ弱いことが気になっていました。伝えていることとやっていることを一致させたい、そんな想いから当時の事業部長へ『社内のデジタルマーケティングに注力したい』と提案したんです」
熱意を伴った田宮の提案は受け入れられ、2020年にBtoBマーケティングの専門部門が立ち上がることになった。
「私は中心人物として立ち上げに携わり、BtoBマーケティングを効率化するための仕組みづくりを担当しました。営業を兼任しながらの取り組みだったので、限られたリソースで売上を最大化できる施策に重点をおくことに。既存のサイトよりも利用者からの反響がより期待できるページ構成に刷新し、そこで獲得した利用者情報を営業部門でも活用できるよう、あらたなプロセスを構築しました」
テクノロジーを、もっと身近なものにしたい。
2021年に誕生したTECH+は、長年運営している「マイナビニュース」内にあった「IT」「テクノロジー」ジャンルの情報を切り離し、独立させたビジネス情報メディアだ。情報発信のほか、BtoBマーケティングや法人プロモーションの支援もしており、田宮は立ち上げ初期から携わっている。
「メディアのリニューアルは、マイナビニュースの成長戦略において不可欠でした。マイナビニュースが届ける情報は多岐にわたり、『エンタメ』や『ワーク&ライフ』といったジャンルも存在します。とはいえ、こうしたポップな記事を読みたいシチュエーションと、IT関連のビジネス記事を読みたいシチュエーションは基本的に異なるはずで、ひとつの媒体でそれらを一括りにして届けることに違和感の声があったんです」
昨今、ビジネスの課題解決には人とテクノロジーをつなげることが求められている。DXなど社会的な動きも背景にあり、「高度なテクノロジーをわかりやすく理解できる」「必要なテクノロジーを適切に選択できる」ような世界観を目指し、TECH+をあらたに誕生させたのだ。
メディアの誕生とともに、TECH+はビジネスモデルの転換も図った。これまでの記事広告をメインとしたビジネスモデルに加え、TECH+に会員登録している利用者の情報を使ったBtoBのあらたなビジネスモデルも確立したいと考えたのだ。
「TECH+では、企業が今後クライアントとなりうる利用者情報を獲得する“リード獲得施策”や、セミナーなどのイベント運用も商材として扱っています。当時はコロナ禍で企業のマーケティング施策の予算が一気にオンラインにシフトしたこともあり、ビジネスモデルの転換はマイナビの成長戦略における分岐点となりました」
TECH+内には編集部、営業部、各商品の主幹部門など複数の部門が存在する。メディアのビジョンは部門の垣根を越えて共有できたものの、一枚岩になるのは容易ではなかった。
「立ち上げから1年ほどは喧々諤々の日々でしたね。例えば会員登録を促すなら、登録することで続きが読める「限定記事」が有効です。一方、PV数やウェブからの流入数を重視するなら、限定にはしないほうがいい。それぞれの立場で意見が対立していたんです。結局、一人でも多くの方に会員になっていただくことを優先し、2022年7月から本格的に限定記事の本数を増やしていく方針となりました」
こうして翌年8月には、田宮は同メディアにおけるBtoBマーケティングのリード獲得商品の責任者を担うこととなる。
仕組みづくりでハードルを飛び越える。
2023年2月、TECH+は一つのターニングポイントを迎えた。
「リニューアルからちょうど2年のタイミングで会員数が10万人を突破し、若手メンバーが『10万人記念プロジェクト』を企画してくれたんです。大々的なPRをして著名人にも登壇いただくオンラインイベントを開催しました」
「会員数10万人突破」は、これから事業を盛り上げていくうえで達成すべき最初のマイルストーンとして掲げていたもの。田宮にとっても印象的なできごとだった。
「イベントのテーマは『JumpOver -挑戦を楽しめ!-』です。ハードルを飛び越えることは、TECH+が日々大事にしていること。自分のスキルをもう一段階磨いていこうという挑戦への鼓舞も込められています」
では、田宮にとってのJumpOverとは。返ってきたのは「仕組みづくり」という答えだった。
「プロジェクト初期の仕組みづくりが、私にとってもっとも大きなチャレンジであり、楽しく感じることです。ものごとをみずから提案し、0〜60%くらいまでつくるのが好きなんです。リード獲得商品の責任者である現在は、メディアや広告施策への反響と会員データなどをひとつのプラットフォームにまとめる仕組みづくりに取り組んでいます。」
BtoB部門の営業から始まり、BtoBマーケティング部門やTECH+の立ち上げなどにも携わった経験を持つ田宮は、その強みを生かして各部門と連携を取りながら仕組みの構築に取り組んでいる。整えた仕組みがメンバーの正しい選択につながることも、田宮のやりがいだという。
意欲的に働く人を後押ししたい。
「主体性」を自身の核として、キャリアにまい進してきた田宮。個人のパーパスについては「磨き抜いた言葉があるわけではないのですが」と前置きしつつ、「意欲的に働きたい人々の後押し」と強い意思を示した。
「私を突き動かしているのは知的好奇心と実行力です。入社以来ずっとIT関連の仕事をしていますが、テクノロジーを駆使して従来のものを変化させる、そのスピード感や推進力に楽しみを見出してきました。こうした主体的な姿勢は、あらたな仕事とその成果を生み出す要因になるはず。だからこそ、主体的に働く意欲のある人たちがキャリアパスを自由に選べる状況をつくりたいんです」
この想いをTECH+のサービスに落とし込むと、「情報格差をなくす」ことだと田宮は考えている。
「業務におけるDXは、今やいわゆる情報システム部門だけでなく営業や事業推進など、あらゆる部署・職種で求められるようになりました。それにより、リテラシーがそれほど高くない人もITやテクノロジーに関する情報を探しています。TECH+を通じて、そうした人たちをサポートし、後押しできればと思います」
「IT・テクノロジーのカテゴリでNo.1メディアを目指す」という意気込みはあるが、PV数や会員数でトップに立つというより、独自性を放つメディアとして読者の選択肢の一つであることが現時点での最優先事項だという。
「マイナビらしく、人生の分岐点で適切な情報を提供したいですね。全社とのシナジーを生かしながら、マイナビが核とする人材やキャリア支援にリンクした納得感のある情報発信を目指します」
TECH+を通じて、意欲的に働きたい人の選択を後押しする。そうすることで生き生きと働く人々を増やし、社会を元気にしていく。田宮が思い描くのは、そんな世界だ。
株式会社マイナビ コンテンツメディア事業本部 営業・制作第1統括本部 制作統括部
田宮 大樹(たみや・ひろき)
2017年、新卒入社。ニュースメディア事業部(現・コンテンツメディア事業本部)のBtoB部門に営業として配属。主にIT企業のマーケティング担当者をクライアントとし、広告やリードジェネレーションに関するソリューション営業を経験。
2020年に部門内のBtoBマーケティング部門立ち上げ、2021年2月にはリニューアルオープンしたビジネス情報メディア「TECH+」の立ち上げにも参画。2022年8月に「TECH+」リード獲得商品の責任者となり、現在に至る。