PURPOSE STORY

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一人ひとりの可能性で、未来をひらく。

株式会社マイナビ 取締役 常務執行役員 吉田 和正(よしだ・かずまさ)

「パーパス」ってなんだろう?

「ミッション」や「経営理念」と似ているけど、ちょっと違う。
企業と社会のつながりが欠かせない今、
ビジネスシーンで“存在意義”と訳されるこの言葉が、
多くの企業に求められている。

《一人ひとりの可能性と向き合い、未来が見える世界をつくる。》

これは、マイナビが掲げたパーパスとともに歩く、
社員一人ひとりの物語。





マイナビの未来戦略で重要なカギとなる、「デジタルテクノロジー戦略」と「グローバル経営戦略」。それらを統括する吉田和正は、アメリカのインテル コーポレーションに勤務後、インテル日本法人の社長を10年務めてきたキャリアを持つ。2017年の社外取締役への就任を経て、2021年から取締役 常務執行役員として、本格的にマイナビグループの一員となった。

「マイナビがこれまでの50年で築きあげたものを、つぎなる未来に向かって再構築する。そのために、私はマイナビへ来たと思っています」

吉田の言う再構築とは、そして、思い描くマイナビの未来とは何か。

「過去の延長」だけではなく「あらたな挑戦」を。

まずマイナビが掲げるパーパスについて吉田の考えを聞くと、歯切れのよい回答が返ってきた。

「マイナビがこれまでの50年で積み上げた素晴らしいアセットを生かして、つぎの50年、いかにより高い価値を提供していくかを表現したものだと捉えています。お客さまだって『マイナビはこれからどこへ向かうの?』『何を実現してくれるの?』ということは知りたいはず。それを示したのがパーパスでしょう」

現在、吉田が中心となって推し進めている「デジタルテクノロジー戦略」と「グローバル経営戦略」は、いずれもマイナビにとっては、まだまだ開拓の余地がある『これから』の領域だ。

吉田は、こう続ける。

「過去の延長線上にある事業をやっているだけでは、未来は見えてきません。常にあたらしいことに挑戦していかなければならないんです」

企業の進化は、社員一人ひとりから始まる。

マイナビは、全社からデジタル人材を集結させたデジタルテクノロジー戦略本部を発足させ、吉田の統括のもと、マイナビ全社のデジタルトランスフォーメーション(DX)を更に加速させるべきと危機感を表す。

複数のDXプロジェクトを同時進行させる一方で、吉田は「マイナビにとって、このトランスフォーメーション(進化)は最重要項目。表面的な変化だけではまったく意味をなさない」と、断言する。

「『何のためのDXか』といえば、企業が進化するためですよね。そして、進化は現場から、社員一人ひとりのマイナビの未来に対しての考え方が大きく変わることから始まる。“Transformation starts with you”、もっと言えば“from you”です」

つまり、社員一人ひとりが進化の原動力であり、その実現に向けてテクノロジーを最大限活用する。それこそが、マイナビの目指すDXであり、なによりも必要とされるのは、社員の大きな意識改革だと吉田は言う。

「私たちがいる市場はレッドオーシャンで非常に競争が激しい分野です。ビジネスは厳しいことを言えば『戦い』で、より高い価値を世の中に生み出し、常に市場、そしてお客さまから選ばれ続けられる存在でなければいけません。パーパスを実現し、多くの人や企業の未来が見える世界をつくるためには、市場の中で闘い続けなくてはなりません。その覚悟が必要です。圧倒的な競争力を創りあげるために、一人ひとりが進化することが強く求められるのです」

マイナビを日本から世界へ。

もうひとつ、吉田の大きな役割が、マイナビの事業を日本から世界へ広げていくことだ。そのため、グローバル経営戦略室を立ち上げた。

進出先のインド、ベトナム、インドネシア、フィリピンといった急成長中の国々は、優秀な人材が多く、今後の成長が見込まれるスタートアップ企業が多数誕生している。しかし成長に対して社会インフラの整備が追いついていないなど、課題が山積みになっている。

「国ごとに発展のフェーズやビジネス上のルール、制度、文化などはすべて異なりますから、それぞれの国の事情を理解することがまずは重要です。それを踏まえたうえで、日本及び現地の課題を解決するポテンシャルや実績を持つビジネスパートナーを開拓しています」

グローバル経営戦略室のミッションを各国で実践する、駐在する社員たちの存在も忘れてはならない。

「これが全員、立候補者で、しかも海外未経験者なんですよ(笑)」

彼・彼女らは、日本の常識がまったく通用しない環境に飛びこみ、自分の足でビジネスパートナーを開拓するというミッションに挑んでいる。その挑戦と実践によって、マイナビが活躍するステージは少しずつ、確実に広がり始めているのだ。

テクノロジーは「人のため」にある。

取材中、吉田は何度となく「何のためにやるのか」という言葉を口にする。聞けば、インテル時代に「何をやるにも、『何のためにやるのか』を徹底的に問え」と叩き込まれからだという。

なかでも、「テクノロジーは何のためにあるのか」という大きなテーマについて、自問自答を繰り返してきたという。行き着く答えは、いつも「人のため」。そうして“テクノロジーのためのテクノロジー”ではなく、“人のためになるテクノロジー”を提供しようと、強い意志を持つに至ったのだという。

「『人』の領域には、もともと強い興味があったんです。人を対象とした事業を展開するマイナビに入り、テクノロジーを生かしながら世界中にサービスを提供できる今の環境は、すごくエキサイティングですね」

もちろん、マイナビに入ってからも「何のためのサービスか」という問いを重ねてきた。そうして見えてきたのは、「マイナビの事業は単なる人材・情報サービスではない」ということ。

「成長を求めるお取引先企業と、とことん向き合い、一緒に考えながら課題を解決し、企業の価値を高め、成長をサポートする。これは何をしているのかといえば、お客さまの未来をつくっているんですよね。そこに気づいた瞬間、お客さまと向き合う意識は大きく変化するはずです。同時に、お客さまの未来のために何をやるべきか、自分に何ができるのかも見えてくるでしょう」

未来をつくっていると自覚できたとき、その人はあらたな視点と考え方を得て、行動が変わっていくという。

「なにより、人や企業の未来をつくるってすごく面白いし、可能性のある仕事じゃないですか。これこそマイナビで働く醍醐味ですよね」

吉田は、笑みを浮かべながらそう話す。今はまだ、自覚している社員は少ないが「社員の意識改革を促すのも自分の役割」と、吉田は社長の土屋とともに全国の拠点を訪ね、現場の社員に直接伝えることもあるという。

「1万3,000人以上いる社員一人ひとりの意識が変革するまで、伝え続けていきますよ」

このエネルギーがあればなんだってやれる。

吉田が携わる部門以外でも、あらたな事業や取り組みが次々と生まれているマイナビ。それらを成し遂げるには莫大なエネルギーが求められるが、「マイナビならやれる」と吉田は言い切る。

「社外取締役に就任する以前から、マイナビからはこれまで感じたことのない、とてつもなく大きなエネルギーを感じていたんです。なぜかと考えたら、マイナビの社員の平均年齢は約30歳と、圧倒的に若いんですね。マイナビの名を全国すみずみまで浸透させることができたのも、若いエネルギーがあったからこそ。若さはマイナビの大きな強みです」

「このエネルギーがあればなんだってやれる」。そして「あとは社員一人ひとりが、自分自身の可能性に気づいて解き放つだけ」だと。

「パーパスには、“人は、いつだって可能性だらけだ”というくだりあるんですが、そのとおりだと思うんです。マイナビの社員には、『未来のため、自分にもできることがある』と気づいていない人がまだまだ多い。つまり、自分自身の可能性に“キャップ”のようなものを被せてしまっているんですね」

締めくくりに、吉田はこう言った。

「社員一人ひとりと向き合って、そのキャップを外すための手助けをする。それがマイナビのパーパス実現のため、私が一番にやるべきことですね」

可能性は、ほかのどこでもない、自分のなかにある。それに一人ひとりが気づいたとき、マイナビはさらに大きな進化を遂げるのだろう。吉田は見据えているのは、その先にある未来だった。

株式会社マイナビ 取締役 常務執行役員

吉田 和正(よしだ・かずまさ)

1958年生まれ。東京都出身。日本の高校を卒業後、単身渡米して、米コロラド西州立大学に入学。同大学を1982年に卒業後、インテルコーポレーション(米国本社)に入社し、2000年まで本社勤務。
2003年インテル株式会社(日本法人)代表取締役社長に就任。2014年1月、インテルを退職。以降、さまざまな日本と米国企業の経営に社外取締役として携わる。
2017年よりマイナビの社外取締役、2021年より取締役 常務執行役員に就任。

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