PURPOSE STORY

112

メディアを通じて、女性の人生をともに歩む。

株式会社マイナビ コンテンツメディア事業本部 ライフ編集統括部 マイナビ子育て編集長 川島 輝美(かわしま・てるみ)

「パーパス」ってなんだろう?

「ミッション」や「経営理念」と似ているけど、ちょっと違う。
企業と社会のつながりが欠かせない今、
ビジネスシーンで“存在意義”と訳されるこの言葉が、
多くの企業に求められている。

《一人ひとりの可能性と向き合い、未来が見える世界をつくる。》

これは、マイナビが掲げたパーパスとともに歩く、
社員一人ひとりの物語。





結婚や妊娠・出産など、現代の日本において、女性のキャリアは未だライフイベントに左右されがちだ。日々の生活に追われ、「自分らしい働き方」を考える余裕がない女性も多いだろう。

女性の人生に寄り添うにはどうすればいいか、そのためにメディアはどうあるべきか。コンテンツメディア事業本部で“働く共働き夫婦のための情報サイト”「マイナビ子育て」の編集長を務める川島輝美は、マイナビに入社してから18年間、そんなことを考え続けてきたという。働く女性、子どもを育てる母、一人の女性として読者と同じ課題に直面してきた川島は、常に冒険心とユーモアを携えながら自身の人生を駆け抜けてきた。これまで川島を突き動かしてきた想いと、これから描いていきたい未来とは。

等身大の女性のリアルな価値観を発信したい。

「まわりの人からは、公私混同だねってよくからかわれます」

コンテンツメディア事業本部の川島輝美は、軽快な笑顔で自身のキャリアをそう振り返る。現在「マイナビ子育て」と「中学受験ナビ」のふたつのメディアの編集長を務める川島。「公私混同」という言葉のとおり、そのキャリアは川島本人のライフイベントと呼応している。

「20代半ばのとき、結婚を見据えてワークライフバランスを見直そうと思い、2005年に派遣社員としてマイナビに入社しました」

就活生向け情報メディアを経て、現在のマイナビウーマンの前身となる「escala café(エスカーラ・カフェ)」編集部へ。そこでの仕事ぶりが認められ、2007年には正社員となり、ほどなくしてWeb版の編集長に抜擢された。

「編集長を務めるにあたり、当時から複数存在していた女性向けメディアを見て回りました。そこで感じたのが、メディアで提示されている女性像と自分とのギャップです。メディアに登場するのは有名人やビジネスの第一線で活躍している方ばかり。同じ女性とはいえ異なる世界で生きる人のようで、あまり共感できませんでした」

そうして、仕事とプライベートの両立や、オフの時間の過ごし方、友だちやパートナーとの関係……カフェでおしゃべりをするように、等身大の女性のリアルな価値観を発信するメディアをつくろうと決心した。

「みなさん、自分と似た環境にいる人が、普段どのように考え、生活しているのか気になりますよね。そこでアンケートやヒアリングで読者の生の声を拾い、メディアのターゲットである20〜30代の女性に寄り添ったコンテンツを制作していきました」

母親になってはじめて見えた景色があった。

「escala café」の編集長になって4年目の2011年、川島は産育休に入る。

「産休に入る前は、女性メディアでやり残したことはもうないな、と満足した気持ちでいました。復職後は心機一転、別のメディアに関われたらいいと気楽に考えていたんです」

ところが、いざ妊娠・出産を経験してみると、川島はあることに気づく。当時インターネット上に掲載されていたママ向けの情報は、仕事と子育ての両立を目指す女性から見ると物足りないように感じたのだ。

「産後の体のケアや、共働き夫婦の役割分担、子育て中の働き方など、重要なライフイベントに向けてあらかじめ知っておきたいことはたくさんあるのに、参考になる情報が少なすぎる。これこそメディアで伝えなければと思い、育休中に企画ネタのメモを書きためました」

川島が出産した時期は、ワーキングマザーが急速に増えたタイミングと重なる。「母親になってはじめて見えた景色でした」と、川島は続ける。

「マイナビはこれまで、就職や結婚など、人生に寄り添う事業を数多く展開してきました。働くママが増えている今、仕事と子育てを軸にしたメディアには必ずニーズがある。がんばる女性たちの拠りどころのような、第三者的な存在をつくりたい。そう考え、あたらしいメディアの立ち上げを上司に提案したんです」

マイナビ子育て

3年の構想期間を経て、2016年に「マイナビ子育て」はローンチした。当時の川島は、このほかにも3つのメディアの統括編集長を務めており、帰宅すれば家事と育児に追われる日々。家では座る時間すらなかったと苦笑する。

「仕事中、トイレに行く回数は2回までと決めていました。そのくらい時間が惜しかったんです。仕事が終わったら保育園まで子どもを迎えに行き、ご飯を食べさせて、お風呂に入れて、そのまま一緒に寝落ちする……。体力も気力もギリギリの状態でしたね」

どうすれば、余裕をもって仕事と子育ての両立ができるだろう? 夫にもっと協力してもらうにはどのようなコミュニケーションをとればいい? 自身の抱える課題がそのまま企画となり、そのようなリアルな情報を求める読者も増えていった。

女性の人生に寄り添い、子どもたちの未来をサポートしたい。

マイナビのパーパスのなかに「未来」の文字を見つけたとき、川島は「未来とは、子どものことだ」と思ったという。

「20代のころからずっと、女性の人生に寄り添いたいと思いながら仕事を続けてきました。でも、私の本当の目的はおそらくその先、子どもたちの未来をサポートしたいんです」

2022年の春、川島はあらたなメディアに関わることになった。他事業部が運営していた保護者向けの中学受験情報サイト「中学受験ナビ」を引き取り、マイナビ子育てと連携させていくことになったのだ。

中学受験ナビ

「私としても、子どもが小学校高学年に差しかかった時期だったので、ベストなタイミングでした。キャリアとライフイベント、私にとってこのふたつはどうやら切り離せないもののようです」

ここ数年、中学受験は過熱している。首都圏模試センターの発表によると、首都圏では5~6人に1人が中学受験に挑戦している。あと5年はこの過熱状態が続くといわれており、小学1年生から中学受験を視野に入れる家庭も増えているという。

「今の時代は情報戦。早めに準備を始める親御さんが多くなってきています」。そう言いつつ、川島なりに思うところはあるようだ。

「ご家庭ごとに価値観や考えはさまざまですので、その動きを否定するつもりはまったくありません。ただ、中学受験ナビに1年半関わってきて思うのは、子どもたち全員に中学受験をおすすめするのは違うなと。中学受験は、ひとつの選択肢にすぎません。お子さんが希望するなら全力でサポートすればいいし、望んでいなければやめればいい。その子の特性を伸ばしてあげられる道を選ぶことが一番だと思っています」

子育ても受験も、悩みを家族だけで解決しようとすると視野が狭くなる。「読者の人生に伴走するパートナー」として、選択肢を提示し、未来の明るさを伝える。それこそが、川島が目指すメディアの姿だという。

メディア同士が手をつなぎ、社会的なムードをつくる。

「子育てから就職、結婚、介護まで、マイナビの事業は幅広いです。やりたいことにマッチする事業がなくても、あたらしく立ち上げられる土壌がある。それこそがマイナビのカルチャーだと思っています」

マイナビという畑をみずから耕し、メディアを生み育ててきた川島がつぎに目指すこととは? 彼女からは、こんな答えが返ってきた。

「複数の育児メディアと、手をつないで声をあげていくことですね」

紙媒体、Web媒体にかかわらず、育児メディアの編集部は横のつながりが強い。なぜなら、川島同様、自身の経験をもとに熱い想いで事業を立ち上げた人が多く、同志のような連帯感があるからだ。

「たとえば育児に関する法制度の改正などが必要になったとき、ひとつのメディアだけで発信しても声が小さいんです。でも、メディア同士が手をつなげば声は大きくなり、社会的なムードもつくられていくと思います。 これからは個々に情報を発信するだけではない、あたらしいメディアのあり方を考えていきたいですし、マイナビならそれを牽引できると思っています」

社会の制度や人の価値観は時代に応じて変化し、人の悩みも移り変わっていく。「それに合わせて、メディアもかたちを変えていかなければならない」と川島は言う。

「私が出産したころ、圧倒的に多かった悩みは『ワンオペでつらい』でした。そのため、マイナビ子育て立ち上げ初期は、こういったママの課題解決につながる記事の制作を最優先にしていました。そこから4年が経ち、現在は産育休後に復職するママが増えましたし、それを受け入れる社会的環境と周囲の理解も整ってきています。そうしたら今度はパパの課題解決を。そこでメディアのコンセプトを『夫婦一緒に子育て』に変更し、男性向けの記事を増やしていきました」

コンセプトを変更した結果、マイナビ子育ての読者の内、約4割が男性に。通常の育児メディアに比べてその割合は高いという。

「女性に寄り添う」から「家族に寄り添う」へ。キャリアとともに、川島の価値観も変化してきた。その中心にいつもあったのは「子どもの未来をサポートしていきたい」という強い想いだ。

「一人ひとりが未来を明るく感じられる社会をつくるお手伝いをしていくこと。それが、これまでもこれからも私の仕事。ライフワークです」

川島のキャリアを導いてきたものは、一人の女性、そして母としての切実な想いだ。マイナビという畑でさまざまな事業を耕してきた川島は、この先も自身の課題をベースにあらたな畑を耕し、実り豊かな未来をつくっていくだろう。

株式会社マイナビ コンテンツメディア事業本部 編集統括本部ライフ編集統括部ライフ編集3部 マイナビ子育て・中学受験ナビ編集長

川島 輝美(かわしま・てるみ)

Webディレクターなどの勤務経験を経て、2005年にマイナビ入社。2007年からは「マイナビウーマン」の前身となる「escala café」の編集長を担当した。
2011年に妊娠・出産。2013年に職場復帰し、マイナビ女性向けメディアの立ち上げや編集に携わっている。

マイナビジョン > PURPOSE STORY > メディアを通じて、女性の人生をともに歩む。
112