企業と学生の未来、両方の未来を考え抜く。
「パーパス」ってなんだろう?
「ミッション」や「経営理念」と似ているけど、ちょっと違う。
企業と社会のつながりが欠かせない今、
ビジネスシーンで“存在意義”と訳されるこの言葉が、
多くの企業に求められている。
《一人ひとりの可能性と向き合い、未来が見える世界をつくる。》
これは、マイナビが掲げたパーパスとともに歩く、
社員一人ひとりの物語。
企業の未来と学生の可能性、そのかけがえのないマッチングの機会となる「新卒採用」。
マイナビで、新卒採用を実施する企業のサポートを担う就職情報事業本部のなかでも、各種業界を代表する大手企業を担当するのが、総合企画営業統括部だ。
そんな少数精鋭部隊の同チームに、入社3年目にして鹿児島営業課から飛び込んだのが迫田優太。
一貫して企業の新卒採用支援に関わり続けながら、「社員10人未満の地域企業」から「世界中に何万人と従業員がいるナショナルクライアント」までを経験した迫田にとってのパーパスとは。
熱量をもって働く社員に惹かれ、マイナビへ。
「新卒採用支援の営業」という、マイナビ内でもひとつの柱となる業務を担当。さらに、世界中に何万人規模の従業員を持つ大手企業を担当していると聞けば、さぞかし学生時代から情熱を持っていたのではないか、と想像するだろう。
「いえ、学生時代は部活や勉強に熱中することはありませんでした。そんな自分が嫌になった時期もありましたが、特別やりたいこともなかったため、そのまま地元である鹿児島の大学に進学したんです」
ただ、大学に入ってさまざまなアルバイトを経験することで、「働くこと」に生き生きと取り組む自分自身の姿を発見できたという。
「『働くのは楽しい』という想いが原動力となり、就職活動もポジティブに行えたんです。 “自分の価値を試したい”という軸で、人材業界を中心に会社選びをする中で、マイナビの社員の方は、とりわけ高い熱量で働いていると感じました」
晴れて社会人となった迫田が配属されたのは、就職情報事業本部の鹿児島営業課。鹿児島県内の中堅中小企業をメインとして、新卒採用成功に向けた提案を行うチームだ。新規クライアントの獲得と、既存クライアントのフォローを行い、就職情報サイト「マイナビ」や就活イベントなどを提案するのが主な役割となる。
「働くことに前向きでしたし、『自分は仕事ができるだろう』と思っていました。しかし、高い情熱で仕事に向かい合う上司のパフォーマンスに、最初はまったく歯が立たず苦しみましたね。しかしその上司が、常に私の未来を考えたうえで、愛のある指導をしてくれているのが伝わってきて……。もがきながらも、少しずつ成果が出るようになっていきました」
お客さま企業の社員目線で採用活動に伴走。
鹿児島時代は、1人で50〜60社の企業を担当していた迫田。そのうち従業員が10人未満の地域企業も少なくなかったという。振り返ってみて、鹿児島や九州地方ならではの新卒採用の課題感はあるのだろうか?
「九州だけでなく、都心以外の全国の中小企業はすべて、人材獲得に逼迫した状況にあると思います。県内だけでも何千、何万の企業がある中で、新卒採用の経験も新人の育成体制もない企業がたくさんあるんです。しかし、若手社員を入れないことには会社の未来がなくなってしまいます。そのためには、一人でも多くの学生に、自社のことを知ってもらって仕事の魅力ややりがいを伝え、共感してくれる仲間を集めること。そして、あらたな仲間を迎えるための環境づくりや整備を進めていくことが、地域企業に求められます」
そんな地域企業が直面する壁を乗り越えるため、きめ細かなフォローを行い企業の新卒採用に伴走して課題解決を目指すのがマイナビであり、迫田の役割だった。
「マイナビの主力商品のご提案以外にも、採用担当者が説明会に使う資料づくりのフォローや、インターンシップの企画案のアイデア出しなど、ある意味、明文化できないような仕事もたくさん請け負いましたね。地元・鹿児島に貢献するためにも、お客さま企業のいち社員のような気持ちで動きました」
当事者意識をもってクライアントに寄り添ってきた彼にとって、忘れられない事例がある。鹿児島の一次産業を支える、専門性の高い民間企業との取り組みだ。
「代表の方が真摯に私の姿勢を評価してくださり、はじめて新卒求人を掲載してくださった結果、鹿児島とは縁のなかった学生の入社につながりました。学生からは『自分が本当にやりたい仕事が見つかりました』との言葉をいただいて。大切なキャリア選択へのきっかけをつくれたことに、胸が熱くなりました」
鹿児島から東京へ、日本を代表する企業の採用計画に携わる。
一社一社実績を積み上げていった迫田は、徐々に鹿児島営業課の責任あるポジションを任されていく。その過程で、入社当初からぼんやり思い描いていた「東京で働くビジョン」が現実味を帯びていった。
「鹿児島でさまざまな業種・業態のお客さまの採用活動に携わらせていただくうちに、『もっと一社に深く関わる仕事にも挑戦してみたい』という想いも高まっていきました。そして、入社3年目で『この部署に行きたい』と、東京の総合企画営業統括部への異動希望を自分の言葉で伝えることができたんです」
同部署のメンバーは、24年1月時点で20名。それぞれが各業界を代表する企業を担当している。迫田が受け持つクライアントもみな、誰もがその名を知る会社だ。
「自社の採用成功や魅力訴求、活躍人材の定義から学生支援まで、業界トップ企業だからこその幅広い悩みがあります。また新卒採用を通じての発信が、地域企業ひいては世の中全体にも影響する立場です。おのずとクライアントもマイナビも未経験の、はじめての取り組みを実施することも多いですね」
実際のところ、ラインナップどおりのサービスをそのまま提案することは少なく、各社ごとにオリジナルのコンテンツを提案するケースが大半だという。
「日本ではまだ珍しい“部署ごとの新卒採用”を行っている、ある世界的企業の採用プロジェクトでは、100以上の募集コースについて学生にPRするための施策を提案し、実施しました。また、社会的意義のある事業を手がけながらも人手不足に悩む企業に対しては、業務の本質を学生に効果的に伝えるためのコミュニケーション戦略策定を支援しました」
「素直さ」を武器に、クライアントの熱量と向き合う。
社会的にもインパクトの大きい、大手企業の新卒採用の最前線に向き合う迫田。現在の部署に異動して2年目となる彼は、学生時代に惹かれた「熱量の高い社会人」になれているのだろうか?
「『熱量を高めざるを得ない環境におかれている』……といった方がいいかもしれません。注目度の高い大手企業の支援においては、関わる人や配慮すべきポイントが多岐にわたります。また、各社のご担当者さまも、新卒採用のプロフェッショナルとして、常に本気かつ前向きに業務に取り組んでいらっしゃる方ばかりです。そういった方々の熱量と向き合いながら、支援者として求められるレベルになんとか食らいついていかなければなりません」
迫田は謙虚さに満ちた表情で、こう続けた。
「『部署内でも年次が低い私が、大企業の新卒採用支援に貢献できるのだろうか?』と思い悩むことは、今でもあります。しかし、自分が分からないことは素直に先輩方やクライアントに聞いて、吸収するしかないと思うようになりました。それで気づいたこと、深堀りできたことを業務に還元していくしかないと」
昔から人に褒められることが多かったという“素直さ”。天性の強みを武器にして、迫田は新部署でも臆せず自分の道を切り拓いている。
「めまぐるしい日々のなかでも、なんとかクライアントの力になりたいという気持ちでいます。心がけているのは、目の前の業務を完了させるだけで終わらせず、半歩先、1年先の提案までできることですね。『それはまだ考えられていなかった』『うちのことを真剣に考えてくれてありがとう』といった反応をいただけた瞬間は、新卒採用支援のプロとしての価値提供ができている実感が湧きます」
「夢中で楽しむ社会人」の姿を学生に伝えたい。
迫田には、マイナビ社員として新卒採用に関わるうえで大切にしている価値観がある。
「企業と学生、どちらの未来も考え抜くことです。クライアントの採用成果を導くのはもちろん、学生にとってその企業への就職が幸せな意味をもたらすかにも注視したいですね。両者の間に立てるのは私たちだけですし、マイナビは学生の表面には出てこない、隠された想いを大切にする企業だと自負しています」
迫田は合同説明会や各大学で学生と対話する時間をとって、彼らの本音を聞き出す機会を積極的に設けているそうだ。
「そもそも実際働いたことがないのに、就職に関する情報を取捨選択するのは簡単なことではありません。そのうえ、SNS世代である今の学生の方々は、かつてない膨大な情報の中から就職先を選ばないといけない環境下にあります。そのギャップを埋めるためには、企業で働く人との接点を、学生に示すことだと個人的に感じています。『この人たちと働きたい』『こういう人たちがいるのであればやっていけるかも』といった感覚は、最後の決め手になるのではないでしょうか」
迫田がそう考えるのは、鹿児島時代から今に至るまで、熱い想いを持って働く社会人の働きぶりに彼自身が刺激を受け、鼓舞されてきた原体験がある。
「日本には企業規模問わずユニークな企業がたくさんあり、夢中で仕事を楽しむ社会人がたくさんいます。そのことを大学の低学年、大学入学前から伝えることで、若者がもっと将来に希望を持つことを応援できるかもしれません。影響力の強い企業とご一緒できる部署だからこそ、彼らと協力して、日本の未来にも貢献できる施策にもチャレンジしていきたいですね」
大手企業の取り組みひとつで採用マーケットは変わり、未来に夢を抱く学生たちに、あらゆる選択肢を提示できる可能性が生まれる。そのなかで迫田はみずからのパーパスを「『クライアントの採用成果へのコミットメント』と『学生たちの可能性の拡大』を両立させる取り組みを行うこと」と語ってくれた。彼の新卒採用に対する熱い志は、直接的・間接的に必ずや日本全体に影響を与えていくことだろう。
株式会社マイナビ 就職情報事業本部 東京営業統括本部 総合企画営業統括部 営業1部 営業1課
迫田 優太(さこだ・ゆうた)
2019年、株式会社マイナビに新卒入社。就職情報事業本部 鹿児島営業課に配属され、鹿児島の中堅中小企業をメインとして新卒採用成功の提案を行う。
2022年4月、就職情報事業本部 総合企画営業統括部に異動し、大手クライアントに対して採用成功のためのパートナーとしての提案やサポートを担当。現在に至る。